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ドキュメント再任用
枚方市職員の再任用条例廃止に関する請願の市議会審議から否決まで
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定年退職した職員を年金の満額支給まで再度雇い入れるという「再任用制度」ですが、昨年12月に異例(!)の記名投票により条例化に至ったものの、その後もブーイングの声が絶えなかったこの制度に対し9月に市民から条例廃止の請願が出されました。9月議会にはかられたこの請願の顛末をご覧下さい。(しんすけ)

cf. 請願は、市民が紹介議員を介して市議会に上程します。委員会で審査され、本会議で報告・討論・採択されます。
請願の順序(数字は本文に呼応);1.請願書の提出、議長(議会事務局職員)が受理、本会議に提案、2.常任委員会で審査3.審査結果を本会議に報告6.本会議で採決、採択された請願は執行機関に送付・請願書提出者に審査結果を通知



1.請願

請願番号 請願第16号 付託委員会 総務常任委員会
請願年月日 平成14年9月10日
件名 職員の再任用条例廃止に関する請願
請願者

枚方市東中振×××

妹尾正信 他1,001人

紹介議員 願野恭正<市政会議員団>、堀井勝<民主市民議員団>、高橋伸介<無会派>
請願趣旨

 今日の社会、経済の状況は、私たちがかつて経験したことのないようなデフレ不況にあり、市民の間では、現役の年代ですらリストラ退職や倒産による失業に苦しんでおられ、新卒者を初め若年層においても定職に就けないという厳しい雇用状況が続いています。
 ハローワーク枚方管内でも一般求職者の就職内定率は約20%しかなく、多くの市民にとっては働きたくても働けないというときに、市役所の職員だけが定年退職後も再雇用され、年金の満額受給年齢まで雇用されるということは、納税者、市民にとって到底納得できるものではありません。
 しかも、市役所の職員には倒産もリストラもなく、民間企業で働く私たち納税者、市民から見れば、驚くほど恵まれた雇用環境にあります。そうした市職員を定年退職後もさらに再雇用し、週4日勤務で、年間330万円もの人件費を支払う理由がどこにあるのでしょうか。再雇用するなら、失業や所得の減少に苦しむ市民や就職難の若年齢層を優先的に雇用し、民間の有能な人材を活用するべきであると思います。
 現在、市の財政は赤字決算であると聞いていますが、その一方で、このような条例を制定して職員のOBのみを優遇することは許されることではありません。
 私たちは、こうした市政運営に断固反対するとともに、早急にこの条例の廃止を求めるものです。

 


2.委員会での審査


平成14年9月18日(水)、総務常任委員会において、請願第16号職員の再任用条例廃止に関する請願(上)が審査された。

委員長は別として市民派の池上典子委員を除き7人の委員のスタンスは「条例廃止の必要なし」であった。議長みずからが先陣を切って15分にわたり質問を繰り返され、その後紹介議員の私は、委員全員から雨あられと質問を受けた・・・


今なぜ再任用条例廃止?

職員の再任用制度については、これを知る市民は強い抵抗感を持っている。だから、条例化してもこうした請願が出るのです。

今回の委員会では、私への指名がほとんどで、1時間40分に渡り全ての委員から質問がありましたが、紹介議員として誠実に答えさせていただきました。中にはこの請願は請願者の選挙事前運動なのかという本筋から外れた質問までありましたが、事前運動は公選法違反(法律違反)です。こんなことをこんなとこで尋ねられるなんて・・・本会議でも同様の発言が出ました。 (しんすけ)

 


3.本会議9/25の討論

9月25日の本会議において、紀氏百合子総務常任委員会委員長より、その審査結果が「不採択とすべきもの」と報告された。

反対の討論: 中西秀美委員<日本共産党>

反対の討論: 有山正信委員<公明党議員団>

賛成の討論: 池上典子委員<無会派>

再任用制度についてのそれぞれの見解1

委員会での「不採択とすべきもの」という結果をうけて、議会で討論しました。それぞれの討論を読んでいただくと、再任用制度条例化に至るこれまでの経過などもわかります。(しんすけ)

 


4.ふたつの要求書
議員の名前を出す表決(記名投票)か? 出さない表決(無記名投票)か?

 

「職員の再任用条例廃止に関する請願」について「表決は正々堂々オープンに記名投票で」という要求が、

願野恭正<市政会議員団>
堀井勝<民主市民議員団>
高橋伸介<無会派>
西村健史<日本共産党議員団>
西岡豊<無会派>
北井一郎<無会派>
池上典子<無会派>  

上記7名の議員から提出された。

 

「職員の再任用条例廃止に関する請願」について「表決は無記名投票で」という要求が、

大槻哲也<連合市民クラブ>
有山正信<公明党議員団>
小野裕行<公明党議員団>
大隈恭隆<公明党議員団>
津上敏広<連合市民クラブ>
田村好市<新進議員クラブ>

上記6名の議員から提出された。

 

このふたつの要求をうけ、無記名投票により表決方法の採決が行われた。

「職員の再任用条例廃止に関する請願」の表決は記名投票で→賛成14、反対21(総35)→否決

「職員の再任用条例廃止に関する請願」の表決は無記名投票で→賛成21、反対14(総35)→可決

結果、「職員の再任用条例廃止に関する請願」の表決は、無記名投票でやることになった。

議員ならば採決に対して責任をとりたい!(傍聴席から「名を名乗れ」「卑怯」の声あがる)

誰がどの議案に賛成したか反対したか、これは意外にも通常の無記名投票では一切公式の記録には残りません。議長が必要と認めた時、あるいは議員3人以上の要求があるときのみ、ある議案について記名投票にするか無記名投票にするかを、(無記名で)採決します。選挙では自分の名前をあんなに連呼するのに、議場で主張するときは「こっそり」やりたいというのはおかしな話しですね。
  今回は、記名投票と無記名投票の2通りの要求が出て、両方の採決において「無記名での投票」ということになりました。なお、「記名投票」を望む14名の内訳は、要求提出の7名プラス日本共産党議員団6名プラス5期目のO議員です。(しんすけ)

 


5.本会議9/27の討論

賛成の討論:高橋しんすけ議員<無会派>

賛成の討論:堀井勝議員<民主市民議員団>

反対の討論:森裕司議員<公明党議員団>

それぞれの見解2

私の賛成討論は、条例化から反対を続けている再任用制度に対する考え方のエッセンスです。この制度については長く議論されていますので、それぞれの立場からの考え方がきちんと出ています。(しんすけ)

 


6.表決

5.の結果を踏まえて無記名投票により、賛成8(前回6)、反対27(前回29) という結果になった。

「職員の再任用条例廃止に関する請願」は否決とされた。

結果はこうなりましたが・・・

昨年12月の条例化時の採決に比べて、再任用制度に反対の立場をとる議員が6→8に増加しました。若干、進展?(しんすけ)

賛成の立場をとった議員としては残念な結果になりましたが、前回の条例化に際しても、そしてこの請願提出からの顛末にしても、それぞれの議員がその採決方法にまでこだわって真剣に議論した結果です。他市ではすんなりと条例化した所が多い「再任用制度」ですが、この枚方市議会における昨年からの長い議論の過程はぜひみなさんに知っていただきたいと思います。(しんすけ)

  

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