感情労働

京都でふと手に取った文庫本が当たりでした。

すでにお読みの方も多いと思いますが、「督促OL修行日記」(文春文庫)。私は久しぶりに面白い本に当たりました。

今はセミナーの関係で真面目な議会改革関係の書物に目を通すことが多かっただけに、凄い本の内容というより、凄まじい内容に感動(^-^)

銀行法ではなく、貸金業法改正後(2006年改正2010年6月18日より完全施行)の取り立て屋から清く正しい督促(とくそく)=ご入金のお願い!を行うコールセンターの世界が紹介されています。

肉体労働、頭脳労働、に続いて感情労働という言葉があることも知りました!
・・・・もしトップが感情労働していたら悲惨ですね(^-^)

感情労働に付随する、その対処法(本の後半から)は正に優れたアンガーマネージメント(怒りのコントロール)!これが僅か550円で受けられるのです。

後半の「合コンサバイバル」P228 ・・・業界女子の特殊なスキルとしての「年収スカウター(相手の年収を測定)」(^o^)は大変よく理解できます。私も金融機関の営業をしていたのでヨークわかります(^-^)

新規開拓で新しい先に訪問しますと、その先が不良債権になることはないか、取引に持ち込めるかの自動敵味方識別装置が働きます。

それは、その会社に入る前のたたずまい、入ったときの匂い、雰囲気、社員の目線、表情、姿勢、電話が鳴った時に何ベルで取るか、その時の対応等々などをアナログ的に瞬時に判断(2秒で判断)する訓練を積みますと、徐々に決算書の数字と会社の雰囲気がリンクしてくるようになります。

これを来る日も来る日も何年も続けるわけですから、信用できる人か、資産はどれぐらいか、ハニートラップに弱い人か(^-^)などはある程度判断出来てきます。

実はこれが選挙でどれほど役立ったかわかりません。政治の世界はまず正確な敵味方識別装置は必需品ですので。(仕事の時だけですよ!)

話がそれました。普通の女性社員が鋭い人間洞察力をつけていく過程に共感できる作品(実録)です。
仕事で悩みがある方、社会のB面を知りたい方は一度手にとって損のない本です。

高橋 伸介さんの写真
高橋 伸介さんの写真
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