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予算特別委員会(特別・企業会計)090325

池上公也委員長
次に、高橋伸介委員の質疑を許可します。高橋委員。


高橋伸介委員
大変お疲れ様でございました。いよいよほんとうの最後となりましたので、よろしくお願いいたします。
まず、水道事業会計については、ヒアリングと午前中からの質疑で理解をいたしましたので、質疑はいたしません。

市民病院事業会計のみで質疑をさせでいただきますので、よろしくお願いいたします。

冒頭、野口委員の方から、市民病院のホームページが2つあって、資料などが探しにくいとの指摘がございました。
私はこの1年間病運審の委員としてかかわってまいりましたけれども、ホームベージについてはほんとうに気がつきませんでした。私の方からも改善をお願いをしておきたいと思います。

さて、3月議会前には、新病院整備実施計画や市民病院の改革ブラン、新病院整備に向けた長期財政フレームなど、数多くの計画が示されました。
また、本会議では、医師、看護師を確保するための方策として、医師の大学院修学資金貸与条例などの条例の制定、改正を議決を行っだところでございます。

平成21年度の病院事業会計の予算案では、これらの計画や条例施行に必要な経費が計上されているものと思いますが、予算編成の上で見込めなかった変動要素があればどのようなものであったのか、お尋ねをしたいと思います。


白井重喜市民病院総務課長
平成21年度の当初予算案は、これまでお示ししてきました新病院整備実施計画や、新病院建設に向けた長期財政フレーム、また看護体制充実プログラムなどを基礎として編成してまいりました。

ただ、市民病院改革プランでお示ししております収入の増加、確保策としての 「DPCに対応した体制の整備」及びこのことによる収益の増減につきましては、調整係数や機能評価係数など、不明な点が多かったため、本予算案には反映することができませんでした。


高橋伸介委員
今、ご答弁いただきましたDPC、これについてお尋ねしたいんですけれども、最近、多くの病院がDPC、これを導入されています。
DPCというのは、これ、聞きますと、診断群分類包括評価制度の略とはお聞きしているんですけれども、これの仕組みにつきまして、まずご説明いただきたいと思います。


西村良成医事課長
DPCについて、その仕組みということでお答えをさせていただきます。
DPCといいますのは、医療費の算定方法の一つの方式のことを申しまして、対象となりますのは、入院に係る医療費でございます。
これまで、入院患者さんの医療費の算定は、各診療行為ごとに使った薬であったり注射、あるいは行ったCT撮影、あるいは処置などの費用を積み上げていくという出来高払いという方式で行われてまいりました。

しかし、医療財政や、医療の質の問題から、一連の診療行為を一まとめにして支払う包括評価への移行が厚生労働省の方で以前から検討されておりまして、診断群分類ごとに医療費を包括的に評価する診断群別定額払い方式が厚生労働省の方から示されたところでございます。これがいわゆるDPCということでございます。

この制度は、平成15年度から大学の病院や国立病院などの高度先進医療を行っている特定機能病院などで試行的に実施をされていました。
厚生労働省のDPCに関する調査に2年以上協力してきた医療機関、いわゆるDPC準備病院と言うんですけれども、そのうち一定の基準を満たした病院がDPC対象病院としてこの制度の適用が認められることになっております。

当枚方市民病院も、平成19年度から準備病院としてデータを厚生労働省に提出をしてまいりまして、本年平成21年7月から、このDPCを導入する予定をしているところでございます。


高橋伸介委員
うかつながら、この件も私ちょっと知りませんでして、今回ヒアリングのときに教えていただいたわけなんですけれども、私なりにこれを要約しますと、医療費の計算を出来高払いから病気による定額方式に変更と、こういうことでよいかと思うんですけれども、間違ってたら言ってくださいね、このことによって、ことしの7月から行われるわけです。導入されるわけですけれども、どのようなメリットが生じるのか、お尋ねをします。


西村良成医事課長
お答えいたします。

出来高払いと比較いたしまして、DPCの場合は、1つは患者様にとっては入院費の支払額の透明性が高まるということが上げられると思います。

2つ目に、病院にとってはコストを圧縮するインセンティブが働くといぅことも大きいと思います。

また3つ目といたしまして、全国共通の診断群分類に基づくデータの集計が可能となりますので、これを使うことで、全国のDPC病院との間の診療内容の比較が可能になりまして、これをもとに医療の質の向上ということが目指せるものであるというふうに考えております。
当院といたしましては、このようなメリットを最大限患者様と共有していきたいというふうに考えております。


高橋伸介委員
私のDPCの理解が不十分なのと、厚生労働省が音頭をとっているとお聞きするだけでちょっと腰が引けてしまうので、再度、お尋ねしたいんですけれども、答弁で、メリットとおっしゃった2番目で、コストを圧縮するインセンティブ、これ、やる気とか刺激とか、こういう訳ですけれども、これが働くとされていますけれども、私、普通に考えて、収益の方も圧迫される懸念はないかということをお尋ねしたいんです。

といいますのは、例えば売り上げ、売り上げという言い方はちょっとここでお許しいただきたいんですけど、病院の売り上げ、これがそのままならコストの圧縮というのは、収入収益の増につながってくるんですけれども、このことによっていわゆる売り上げを初め、この収入収益も低下することはないかということなんですけれども、再度、お尋ねをいたします。


西村良成医事課長
お答えいたします。
厚生労働省の考え方といたしまして、今委員がご指摘いただいたようなことも当然考えられるだろうという想定を厚生労働省もしておりました。

そこで、医療機関それぞれに係数というのを定めまして、それによっていわゆる引き下がる分を、いわゆる現状を確保するだけの今、例えば、100という数字の収入があるとすれば、DPC導入することで、それが96に例えばなると、それだったら4ポイント下がることになるんですけれども、その4ボイントに対して、現状を維持するような係数を厚生労働省が設定をいたします。
ですから、DPCの数字をそのまま行くと96になるが、現状を維持するために4ボイント係数で上乗せくれますんで、同じ100は最低保てるというふうな厚生労働省の仕組みとして1つ設けられてはおります。

ただ、これは現状の、済みません、情報でございますので、今後、厚生労働省なりがどのような方策をしてくるかというのが、今後注視していく必要があるかというふうに考えます。


高橋伸介委員
DPCについては、ことしの7月から導入するということですよね。
今こういう厳しい状態の中で、新しい制度、新しい制度にチャレンジしていくというのは、私はどんどんいろんなことをやっていただきたいという趣旨からすると、どうぞと言いたいんですが、何分厚生労働省が先ほども言いましたように、音頭を取ってるわけでしょう。
だからほんとうにこのことをやられることによって、収益が上がると自信を持って言っていただけますか。これ、一応議会としても、これからやられることについて、認めましたという形になるわけですから。どうですか、小池さん。


小池正明病院事業管理者
収益減とならないようにいろんな改革も進めつつ、精一杯頑張りたいと考えております。


高橋伸介委員
久しぶりに小池節が聞けました。よろしくお願いしたいと思います。

そこで、最後にお尋ねをしたいんですが、今、DPCを例にとって、病院をとりまく環境の変化が著しい、こういうことをお尋ねしたんですけれども、環境変化に適切に対応するとともに、本市では新病院建設という大プロジェクトをお進めになろうとされています。

そこで、医療の責任者である病院長の方から新たな市民病院に向けて、病院運営の基本的なお考え方についてお尋ねをしたいと思いますが、病院長、もうこれは最後の最後でございますので、思う存分言いたいことを言っていただきたいと、このように思って終わりたいと思います。


森田眞照市民病院長
どうもありがとうございます。
先ほどからDPCのことは厚生労働省の方針ではありますけれども、高橋委員がご心配のようにこれで非常に透明化されるとともに、どういう治療内容をやっているかということが厚生労働省が完全に把握していまいました。

ですから、どこを絞れば医療費が削減できるかとか、ここにちょっと手を加えればこれだけのお金が浮くかというのがすべて明らかになってしまいまして、ただ全国の主だっだ病院は、全部DPCに参加しておりますし、さらに準備病院として準備されてきまレたので、これに乗らないでやっていると、DPCでないところはもっと削減されて経営を圧迫されるというような状況になるというとが予想されます。

ですから、我々の病院としてもまだ一番最後の方になったんですけれども、手を挙げて、DPCをやろうというふうに考えているわけであります。

これを例にとりましても、医療界というのは2年ごとの診療報酬の改定がありますし、それによって、厚生労働省の一存で幾らでも医療費が調整できます。
DPCになるとなお一層それがやりやすくなるという懸念はあるんですけれども、そういう点も含めまして、新病院の建設に関しましては、5年後、10年後を見極めるのは当然ですけれども、さらにもっと先、10年後、20年後、30年後も対応できるような病院の内容にしておかなければならないというふうに考えております。

私といたしましては、今後基本設計に入る段階におきましても、そういう柔軟な病院運営ができるということを一番の頭の中に置いた、基本的な考え方をしていきたいというふうに考えております。

いろいろ困難は予想されるんですけれども、細かいことはそのときごとに対応していかなければならないと思いますけれども、長い目で見て、いい病院造りができるようにということを一番の基本理念としたいと思っております。

以上でございます。


池上公也委員長
約15分間休憩します。
だだいまから打ち合わせ会を開きますので、委員の皆さんは第1委員会室にお移りください。
(午後2時27分 休憩)

(午後2時45分 再開)
池上公也委員長
委員会を再開します。他に質疑はありませんか。(なしと呼ぶ者あり)ないようです。これをもって質疑を終結します。




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