少し長いです。
私の現職時代16年間と、この4年間で一歩も前に進めなかった案件が「ニート問題」でした。
1998年、まだ現職でないときにオンブズマン系の樟葉駅前報告をしていますと関西で有名な企業に勤めておられる管理職の方から「長男が不登校になって2年もブラブラしているが困っています」と、相談というより愚痴をこぼされていた方が居られました。それも複数です。
当時、政党ではなく同じ民間出身者が珍しく駅に立っていると言うことで愚痴がこぼしやすかったのでしょう。
親としても辛い状況ですが、「これも日にち薬で温かく見守ればそのうち何とか再起動してくれるだろう」ぐらいの感覚の方が多かったように思います。
私が翌年(99年)に当選してからは、喫緊の課題であった行財政改革一本で活動したため、「ニート問題」は気になりつつも棚上げ状態でした。
5月28日、川崎市多摩区登戸で発生した20名に上る殺傷事件は、近年の日本で時々発生する大変不幸な事件ですが、犯人がすぐに自殺したのは新しいパターン(アメリカではよくある)です。
そして6月1日、官僚でトップまで上り詰めた方が長男を刺殺する事件がありました。妻と隣の小学校に危害が及びかねないことを案じ、親が子を「保安処分」したようにも見えます。
いずれも事件になる前に何とかならないものかとの思いは20年前と変わりませんが、国のトップまで務められた方でも「自ら下す保安処分」しか方法がなかったことに衝撃を覚えます。
「政治」では費用対効果が期待できず、あまり票にならないからかなぁ。
この問題に初めてメスを入れられたのが、意外かも知れませんが麻生首相でした。
2009年(平成21年)3月に「ニートひきこもりの支援法案」を閣議決定。
同年7月に成立した「子ども・若者育成支援推進法」(2010年4月施行)です。このときはまだ中高年の引きこもりは想定されていません。
麻生首相に助言し、法案作成されたのが当時内閣府に居られ、その後、立命館大学教授でもありセミナー講師仲間の久保田崇先生。
麻生首相は洞察力、理解力に優れ、ニート問題の重要性も認識されており、大変仕事がしやすかったそうです。
ただ、首相在任期間も短く、久保田さんも復興支援で陸前高田市の副市長に出向されるなど二の手三の手が繰り出されず「仏作って魂入れず」のように感じる事は残念。
たとえば昨年、ある件で行政機関の窓口に相談に行きますと、一通り話を聞いて記録されてから「本人に来てもらって下さい」でした。・・・引きこもりニートの件でですよ! 本人が来られるなら半分は解決やないか(^-^)
今、講師仲間の水野達朗先生と山下真理子先生が不登校や家庭教育について一生懸命活動していただいていますので若者についてのビジョンは明らかになってきていますが、喫緊の問題として中高年8050問題です。
中高年ニート問題、私はまだ五里霧中状態です。
悩んでおられたらこんな対処(サバイバルプラン)も参考になさって下さい。
https://manetatsu.com/2019/06/189490/
ネットの写真
方丈庵の内部構造(^-^)