メッセージ 2003年


 一期、4年を振り返って。2003/3/17

1999年、市議会議員選挙で市民の皆様より議会へ送っていただきました。早いもので4月末には議員36名、退職金ナシで否応なくリストラ(再編成)されます。選挙は本当に清い制度だなと思います。

4年に一度、こんな清い制度が実行されているのに政治の世界が変わらないのはなぜだろうと思います。「民主主義では、その市民のレベルに応じた政治が与えられる」という言葉があります。現在の政治は払った税をどう使うかに関与することですが、私のサラリーマン時代も含め、多くの市民も税を払った後のことについては関心が薄く、又、あっても行動を起こされる事はほとんどありませんでした。この社会で生きることは結果的に生きている間、税を払い続けることですが税を払っているにも係らず、国、地方あわせて約700兆円の長期債務(借金)があります。その内、地方は約200兆円。200兆円の中に枚方市では平成14年度末で約2043億円の長期債務が生じており累積赤字は約10億円発生しております。また、税収は年々低下していますが借金は確実に増加します。職員の3分の1が50歳以上の枚方市では今後、すさまじい勢いで退職金の支払いに追われる事が確実です。本市が永年の整備事業である第二清掃工場(総事業費330億円)や火葬場及び周辺整備(総事業費158億円)も進んでまいります。

このツケは誰が払うのでしょうか。長期借金となる限りその支払い(各種サービス減、各種負担増)は若い人や皆さんの子供、孫が払っていきます。このようなお金の使い方は正しいのでしょうか。孫子に資産を残す必要はありませんが借金も残してはなりません。このように考えますと大人としてやることは決まります。借金を減らし財政を健全化することを政治の1番目の仕事にすることです。それをせずして夢のあるまちや愛や希望を語ることは現実からの逃避に過ぎません。

この4月には有権者が政治を変える最大のチャンスである選挙が行われます。有権者の皆様方におかれましては人の選び方に問題は無かったでしょうか。例えば、組合や政治組織から指示されたからとか、電話でお願いされた、依頼のハガキが来た、おじいちゃんの葬式に来ていただいたとか、PTAや自治会で世話になった、道路やカーブミラーがすぐ直った、気軽に相談に乗ってくれた、人間関係で仕方がない、仕事で世話になるなどしがらみの中で選んでこられなかったでしょうか

今、述べました事は裏を返せば今までの地方議員の主な仕事であり、「行政と市民のパイプ役」とか「ドブ板議員」や「親身な議員」という表現で仕事をする事が地方議員の資質とされて来ました。ですが地方自治法を読んでも地方議員の仕事にそのような記述はありません。審議機関員(議員)として、議会活動のための条項が並んでいるだけです。先ほどの例は議員の身分である「特別職非常勤職員」という中での「副業」を「本業」と,取り違えた結果です。また、有権者のほうもそのように思わされて来たわけです。これではしがらみだらけになり「あちら立てればこちら立たず」となり、すべて曖昧、先送り、抜本的な改革はムリというものです。

現在は、明治維新、戦後復興期と並んで第三の変革期と言われ、地方分権の流れの中で本物の変革者が求められています。一期四年間を経験させていただき、「本業」に専念する議員として有権者の皆様方と共により一層の変革、改革を目指してまいります。

以上、簡単ではございますが、一期四年間の総括として私の任期最後のご報告とさせていただきます。ありがとうございました。(2003・3・17)

 

 

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